YOKOHAMA CITY HALLYokohama City, Kanagawa
Landscape Design by TAKENAKA CORPORATION, studio on site, artfusion(Flower Landscape)
Design by TAKENAKA CORPORATION, MAKI AND ASSOCIATES
Photos by Makoto Yoshida*, Shigeo Ogawa**, Satoshi Asakawa***, studio on site, artfusion****
水際線プロムナード
みなとみらいを隔てる大岡川の水際線は、建 築フロアレべルから既存デッキの川床までを緩 やかに繋ぐひな壇状のプロムナードとしてい る。水面から1Fまでの高いレべル差を解消する 段差は、植栽と階段が絡み合い、様々な場所に 人の拠り所をつくりだしている。テラスやべン チ、ステージなどを建築内部プランに呼応する ように配置し、変化する高さと形状のバリエー ションによって、自由な居場所が自然とできる ようなデザインとしている。段差は植栽地にも 連続させ、フラワーランドスケープを展開する 上での五線譜のべースとしての役割を持たせる ようにした。
大岡川上流から連続する桜はこの敷地にも踏 襲して配置し、桜の間にソヨゴなどの常緑樹を 入れることで桜新植時の葉張を補い、冬の景色 にも緑を添えるように配慮している。
舗装材には横浜らしさを演出する素材としてレンガを採用した。レンガ色は赤よりも少し サーモンピンクがかった焼き色にすることで、 隣接する既存木デッキのグレー色と馴染み、濃 赤色の歴史を感じる遺構のレンガと対比させる 事で、現代的なモダンな場所としての表情を出 すように努力をした。微妙な焼き色はサンプル で絞り込んでいき、製作時にも細かな工場検査 を行なって、焼きムラを確認し、モックアップを 作成してムラの配置基準、目地の取り方など細 部ディテールにわたって、こだわりながら設計 を進めた。
手摺り桟に仕込んだ間接照明によってレンガ の陰影が浮き出るように配慮し、べンチもキャ ンチレバーとして植栽の成長には十分配慮する よう、根を充分に張れるようなディテールを整 えるなど、豊かな植栽環境の創出に配慮しなが ら、プロムナードを象徴的に見せるための様々 な工夫を行なっている。
(鈴木裕治)
街並みの交差点
横浜市役所のためのランドスケープは、一体 的で象徴的なランドスケープをあえて目指して いない。大岡川、関内地区、北仲地区それぞれ に呼応した全く異なる場を演出し、市庁舎の足 元が隣接する街並みに溶け込むことが大事と考 えたからである。これらの街並みで、異なる方 向からくる人々を迎え入れ、市庁舎低層空間に 飲み込むことで、内外一体となった街並みの交 差点が現れるのである。
北仲地区からアプローチするとケヤキ、クロ ネガネモチの点在する広場の向こうにアトリウ ムが構え、透過性の高い空間のそのまた向こう に関内側の緑が透けて見える。関内側には、ポ ルティコ空間に沿って、家具が組み合わされた 花壇緑地が連続し、ヒューマンスケールの休憩 スペースが提供されている。大岡川沿いプロム ナードは、緩やかな傾斜の大階段の空間構成で ある。広場全体を横断方向にも縦断方向にも伸 びやかな階段構成とすることで、縦横自由に歩 き回り、また好みのスペースで座ることのでき るフレキシブルな空間をめざした。
桜木町からのペデストリアンブリッジ、みな とみらい大通り橋の接続点には、それぞれ敷地 周辺の高低差を活用した小広場が設けられ、プ ロムナードにくつろぐ人々を眺め渡す空間が設 けられている。
地下鉄馬車道駅からのアプローチも立体的 な街並み交差点となる。エスカレーターで大広 場に至る来訪者は、ガラス越しの明るい緑に囲 まれて往き交う人々の流れにのり、街並みの中 に吸い込まれてゆく。
(三谷 徹)
新たな緑の丘の形成
グリーンカスケード、屋上テラス
敷地西側、議会棟と高層棟の間には、大岡川 からせり上がるテラス状の緑が連続する。緑は、 水際線プロムナードの並木、壁面緑化、3Fと5F の屋上テラスの高低木群から構成される。
建築ファサードを構成するパーツとして、特 に緑の骨格となる壁面緑化については、竣工当 初からの十分な緑量の確保が必要とされた。建 築施工期間を利用し、圃場での十分な養生期間 の確保を目的としたプレハブ化により施工性の 向上、また維持管理の効率化を目的として、か ご型の植栽ユニットを採用している。約2年間 の養生中は、植栽生育状況だけではなく、蔓の 巻き付け方、不織布のおさまりに至るまで、数 回圃場にて確認を行い、いかに緑豊かに、建築的に美しくおさめられるかという観点から調整 を行った。
壁面を構成する植栽は、生育環境、生長ス ピード等を考慮しテイカカズラが採用された が、高低木類はナワシログミやマルバシャリン バイをはじめ複数の種類を規則的に構成するこ とで、一様に見える中にも多様性や季節性を演 出している。
建築内部から鑑賞のための屋上テラスは、風 の影響を考慮しながらも多様な植栽を施す事…
